五十の手遊び 佐藤拓夫のライター徒然草

2022年5月に50歳になるのを機にエッセイをしたためるブログを始めました。10年続いたら祝杯をあげよう。

Amazon kindleとAudibleに馴染めない

少し前にAmazon kindleとAudibleの3か月無料キャンペーンに登録してみた。

「無料でたくさん電子書籍が読めるのはありがたい」

「オーディオブックなら、ながら読みができるから読書時間が確保できるぞ」

そんなふうに少なからず期待しつつ利用しはじめたのだが、2週間もたつと完全に放置状態になり、以後は紙の本に戻ってしまった。

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むろんこれは一般化できる話ではないし、ことさら電子書籍とオーディオブックを貶したいわけでもない。

電子書籍やオーディオブックとたいそう相性の良い人たちがいることも知っている。

たとえば、紙の本だと読むのが苦痛だけどタブレットやスマホで電子書籍を読むのはラクという人が私の知人にもかなりいる。手が不自由で本をめくる動作が難しい人の場合、電子書籍はとても便利だろう。

目が不自由な人にとってのオーディオブックの有用性は論じるまでもない。識字や読字に問題がある人の場合、Audibleは救世主かもしれない。視力や識字に障害がなくても、通勤通学のあいだ電車やバスに揺られながら音声で本の世界に浸れることは、退屈な時間を上書きする有意義な時間だと思う。

私は今のところ身体や識字の障害は抱えていないので、電子書籍やオーディオブックは抵抗なく使えるだろうと考えていたのだが、予想は大外れ。電子書籍もオーディオブックもひたすら苦痛でしかなく、とてもじゃないが紙の本を自分の目で読む行為の代用とはなり得なかった。不思議である。

kindleとAudibleの無料期間はまだかなり残っているが、たぶんもう二度と利用しないだろう。せっかくの無料キャンペーンが無駄になったことは残念だが、自分の特性が明確になったし、ますます紙の本が好きになったから、結果として良かったと思う。

 

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